女性だけの新商品開発チームが作る、
何も足さない自然の味の鍋つゆ。
にんべん創業300年の歴史の中で初めて、女性スタッフだけのチームで新商品が開発されることになり、アドバイザー役として当社に依頼が来ました。いわば新ブランド開発のコンサルティングです。
「こんな商品をつくりたい」という熱い思いをチームの皆さんからお聞きした後、当社ではそのネーミングにとても悩みました。
彼女たちが考えていたのは、日本橋の鰹節専門店がつくる化学調味料無添加の本格的な鍋つゆです。他のメーカーさんが効率化と利益を第一に追求しているとしたら、にんべん様の発想はまるで正反対。鰹節専門店として「だし」にこだわる彼女たちの姿勢を、何とか世間の人々に伝えたいと思いました。
その昔、鰹節は料理のたびに削られていました。今思えばとても面倒な作業ですが、そうしたキチンとした生活に憧れる女性たちに愛されるブランドになりたいという想いが徐々に固まっていきました。やがて誕生したのが、「だしが世界を旨くする」というブランドです。
それは、彼女たちの思いをひとつひとつ丁寧に文字にしていったらできあがったような感覚でした。パッケージもナチュラルな世界感がうまく伝わるように工夫し、ドカーンとしたパッケージデザインの多い鍋つゆ売場であえてシンプルなデザインを狙ってみました。
やがてブランドサイトができあがり、パンフレットの代わりに営業用動画も制作しました。また、老舗だけに若年層へのアプローチはとても大切であり、インスタグラムを使ったキャンペーンをご提案して、認知度を上げてファンを増やすお手伝いもしています。
300年続く老舗ブランドにとってはまさに挑戦ですが、当社が繰り返しお伝えしてきたのは「10人のうち、2〜3人でもいいから、深く愛されるブランドを目指しましょう」ということ。その人たちが何度もリピートしてくれれば、このブランドは社会に存在する意義があるし、誰かのために貢献できるはずです。価格やその特性上、一般のスーパーでたくさん売れるような商品ではありませんが、「成城石井」など高級スーパーと呼ばれる店舗では鍋つゆ部門でNo.1になるなど順調に推移しています。
いつも思っているのですが、ミーティングの時に笑い声が聞こえてくるプロジェクトはうまくいくことが多いです。にんべん様の場合も、撮影やミーティングはいつも笑い声で包まれていました。ブランドづくりは考えなければいけないことがたくさんありますが、楽しみながら進めていくほうが良い結果につながるかもしれません。
これからもいろいろなブランドを楽しみながら開発できれば、こんなに嬉しいことはありません。
SOLUTION
- 新ブランド開発 コンサルティング
- ネーミング
- パッケージデザイン
- ブランドサイト制作
- SNS販促プロモーション
- ユーザー向けイベント